「島国根性的」な報道と、グローバリゼーションと、日本の投資銀行

もうすぐ日本は選挙だが、なんと無しに日本の政治というか、日本の未来が心配だ。

http://blog.livedoor.jp/takahashikamekichi/archives/51627217.html
http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_0c71.html

今日、木村剛氏のブログ経由でこのEspresso Diary氏の記事を読んだとき、自分の心配を言い当ていて首を縦に振りっぱなしだった。たまに日本に帰ったときに日本のテレビを見ると、ほんとにつまらないと思う。なんらかの理由でテレビに出れるようになった人が、ずるずるいつまでも何かの世間話をしている。そんな感じだ。そして、いつの間にか彼らは政治家になっていたりしてびっくりする。

ほんとにみんな日本のテレビがおもしろいと思っているのだろうか。そして、テレビに出ているだけの人に政治を任せてもいいと思っているのだろうか。目新しい事、本当の世界の状況を報告しないテレビは、害のないタレントといわれる人々をずーっと映しつづけている。いかに、日本人が大衆に流されやすい国民といえども、これでは洗脳されてタレント候補に投票してしまうのかもしれない。

ひどいのは決してテレビだけではない。インターネットのニュースでも同じだ。一昔前は、海外のニュースいえばアメリカだけ。他に海外の関係のニュースでも反日関係の東アジアのできごとぐらいしかみない。日本のタレントがどうのこうの、景気が回復してきたなど、のんびりしたことをいっていて日本のニュースサイトはのどかだと思う。

一歩、日本以外のニュースサイトを出て見ると、中国とインドの経済関連の話題がみっちり。日本ではほとんど相手にされていないアフリカや中東の紛争問題のほうが、北朝鮮の問題なんかよりすっと大きく報道されている。ヨーロッパの復権などはどれぐらい真剣に日本で受け止められているのだろう。日本で大事だと思っていることはあまり、全然報道されていない。

言語の問題もあるが、このインターネット社会で、グローバリゼーションの世の中で、日本は情報統制せれている感じである。ある意味、「日本鎖国」。

ひどく書きすぎたかも知れないが、日本の「島国根性的」な報道と、その報道に乗ったタレント政治家が情けなくなってくる。



この様な事が環境問題でもある。例えば、昨日書いた民間銀行による環境問題に対する取り決めで、日本の「島国根性的」は対応が見られる。この分野で、今一番進んでいるのは赤道原則(Equator Principles)である。世界のトップ40ぐらいの投資銀行がこの取組を採択している。日本の銀行で採択しているのは、みずほ銀行だけである。そのみずほ銀行も採択したのはかなり後になってからである。

ある海外の学術誌には、日本は自分達独自の環境の取組があるから、世界基準の取組には入らないと、書かれていた。海外投資をして、グローバリゼーションの最先端の投資銀行がこうでは(最低、こう思われていたら)、この世の中、日本は生きていけるのだろうか。

他の国々とのグローバル・スタンダードに調和しなくて、我が道を行く。「侍魂かっこいいー」なんていってられるかって、いっている人がいたら、そのひとは間違いなくグローバリゼーションの波に溺れてしまうだろう。

昨年、英国WWFが世界中のトップ投資銀行のコーポレート・ガバナンスの調査したが、これはもっとひどい*1。環境問題を含むほとんどの部門で日本の銀行は、なんの対策もしていないか、公表していない。「公表していない」と、いうのは「調査に応じない」も含まれる。またしても「日本鎖国」か・・・。

グローバリゼーションの世の中は、色々な文化が交わってすごいスピードで世の中が進んでいる。今までの様に「話さなくてもわかるよね。僕を信じて」的な考えではやっていけない。「ちゃんと情報を公開するから、僕に目を付けていて」的な対応が求められてる。

日本よ目を開いて、口を開いてグローバリゼーションの波に乗ってくれ。それから、みなさんちゃんとした政治家を選びましょう。


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*1:Shaping the future of sustainable finance moving from paper promises to performance http://www.wwf.org.uk/filelibrary/pdf/sustainablefinancees.pdf