フィリピンの今のところの生活

euro-envi2010-01-11

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このマニラの滞在記は、Living in Peace(http://www.living-in-peace.org/)の活動と、グラミン・ファウンデーションの「Bankers without Borders」プログラム(http://www.grameenfoundation.org/take-action/volunteer)の一環でとして行っている。
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写真は、左から、クリストファーさん、ダンさん、僕、神父さん。噴火の後のマヨン山の前にある教会。


番外編として、日本の家をでてから、今までのフィリピンの生活をまとめてみる。

フィリピンに着いたのは、1月4日。田舎暮らしをしている僕はまずフェリーにのって、本土の飛行場に行かなくてはならない。正月明けであったので、フェリーは非常に混んでおり、ござをかりて通路で2時間過ごした。この時点で途上国に行くメンタルの準備ができた。フェリーは二時間で、フィリピン行きの飛行機は3時間ちょっと。どれだけ、フィリピンが日本に近いか、僕の島が日本から遠いか思い知らされた。

グラミン・ファウンデーションが勧めたホテルは、特別よくも悪くもなく、何故か各駅停車するエレベーターを除けば十分満足できる。インタネットは無いので、その夜から、無料のWifiを目当てに近くのマクドナルドの入り浸る様になる。これが良くなかったのか、体の調子をすぐに崩してしまった。ホテルの近くにある。Green beltと呼ばれるショッピングセンターは日本や欧米のショッピングセンターと比べても素晴らしい雰囲気をもっていた。そこで、いつも使っているモレスキンの偽物のノートと、安い携帯電話を20ドルぐらいで購入。携帯電話は1ヶ月後に10ドルで買戻してくれる約束をした。とりあえず、ノートと携帯電話を手に入れて、仕事モードは完成した。

グラミン・ファウンデーションは元々はアメリカを中心にして活動していて、アジアへの事業拡大と、クリストファーさんのフィリピンへの帰国計画があったので始まった。その後、従業員は6人まで増えたが、それでもひとつのオフィスを借りるには小さいので、別のMFI関連の会社とオフィスをシェアしている。高層ビルの12階のオフィスがあるので眺めは最高。しかし、昼飯の選択は非常に乏しい。ついてから、数日はこことマクドナルドの非常に栄養価の乏しい食べ物を食べていたので、具合を悪くしてしまったのだろう。周りをもう少し見れば、アジアやスペインなどの美味しそうなレストランが並んでいる。街の発展度合いも、田舎暮らしの僕には、東京とあまりかわりは無いように思える。

もう少し、真面目に答えて、アフリカへ調査によく行っている僕がみて、マニラを非常に発展してるように見える。道路は整備されていて、巨大なスラム街も街の中に見えない。これが、アジアとアフリカの差なのかな。モザンビークの首都の数カ月前にいったが、道路は穴ぼこだらけだった。

3日目にマヨン山の近くのMFIを予備調査に来た。マヨン山は数週間前に、3年ぶりに噴火したことで、日本でもニュースになっていた。家族に、フィリピンに行くと行ったと時、「大丈夫、マヨン山はマニラから遠いから全く危険は無いよ」と言っていたが、今そのマヨン山の真横にいる。これを書いている現在も日本の家族はその事を知らない。教えないことが優しかとも思う。マヨン山は日本の富士山とそっくりで美しい。夜には今でも、赤い火口が見えて本当に美しい。うちの妻と同じで、危険なものと何故か美しい。宿は神父ジョービックの教会で、無料泊まらせていただいている。申し訳ないがありがたい。彼の教会はちょうどサンフランシスコが発見された頃に立てられた教会で、マヨン山を一望できる素晴らしい歴史のある教会だ。トイレの水はでない、シャワーは水だけ、ゴキブリが部屋にいるが全然気にならない。ある意味オックスフォードを思い出す雰囲気をもっているのが嬉しい。僕が寝た部屋は、神父の勉強部屋。本棚を眺めてみた。読んでいる本を見ると、その人の本心が見えると思う。宗教系の本に混じって、戦略的マネージメントの本もあった。彼が起業家に見えるのはこんなところからきているのかもしれない。



話を戻すと、マヨン山にあたりの来たのは、神父ジョービックが設立したMFI(SSPA)を視察するためだったが、その他にも色々な人に会えたのは良かった。地元の大学には、マイクロファイナンスで応募出来そうな助成金コーチングをした。地元で銀行を経営している人に、観光をかねて、彼の銀行からMFIのローンを借りているところに連れていってもらえた。前回の記事にも何度か描いたダンに会えたのは非常に大きい収穫だろう。神父ジョービックのMFIは再来週にPlanet Ratingによって、レイティング審査を受ける。そのトリップに同行出来る話が出来ていたが、それが危うくなった。ぼくがフィリピンに来た一番の理由はDDに似た調査方法を学ぶためだ。今のところ、グラミン・ファウンデーション、オイコ・クレジットからはOKが出ているが、一番楽しみのしていたのは、Planet Ratingとのトリップだった。それが無理になりそうになったとき、ダンさんが「俺がおしえてやるよ」と言ってくれたのは嬉しかった。彼の、マイクロファイナンスの戦略的マネージメントのプレゼンを見たら素晴らしかったので、ダンさんのところから、DDに似た調査方法を学べるのなら、すばらしい。


ハーバードのケネディスクールでMBAをしたダンさんも、マジンガーZの英語の吹き替えが初めての仕事だったらしい。その話を聞いた後に、彼は僕のヒーローになった。マジンガーZに勝てるのは、リアルにガンプラに夢中だったガンダムだけですね。それで、夕食時に話が一気に盛り上がった。みんなで腹を抱えて笑った。気持ちよく仕事をするには、技量より、パーソナルな結びつきだと常におもう。彼とはうまくやっていけそうだ。もう一つ盛り上がったのは、「タクザ」。タクザとは、ヤクザよりもパワフルで、メンバーも多い団体のようです。逸話的な統計では、98%の既婚者の旦那はタクザのようです。


タクザとは、「妻を恐れる旦那」のスラングだそうです。僕もタクザになりますって、いうか昔からにメンバーだったと思います・・・。彼の言ったボトムラインは「俺らはキングになれるが、妻はいつもエースだ」です。わかるかな〜。