エコ・ファンド(環境ファンド)とか、金融工学を使ったマイクロ・ファイナンス

「環境ファンド」とか「エコ・ファンド」とか、環境を題材にした金融システムが活発ですね。公的資金には限界が見えるので、民間・市民から環境対策の資金を得る方法としてはよいと思います。

僕は、直接の金融ではないが、「金融工学を使ったマイクロ・ファイナンス」に注目している。天候災害の被害によってではなく、ある「天候の指数」に対して保険金が払われる仕組みだ。メカニックは良くできているし、理論上の利点もたくさんある。

しかし、実際現地の人にそれを扱う又は、受け入れる「能力」があるかどうかが問題点だ。この能力開発プログラム(capacity building)を無視すると、「理論」も「机上の理論」になってしまう。

今年は指導するオックスフォード大学の修士生がこの事について卒業論文を書く。僕も結果を楽しみにしている。さて、その子のプレゼンがあるので久しぶりに母校学部にチャリで行ってきます。


ドイツでは年度末の12月に1年間貯金して年金代わりにエコファンドに投資する。こうしたエネルギー自給向上→CO2削減→産業形成→雇用創出→地域活性化→マネーのグリーン化という、自然エネルギーを巡る好循環が広がっている。そういう世界がわずか10年余りで出現したのだ。

 さらに、これに税金は1円も使われてない。電気料金で全員が平等に負担する仕組みで、1カ月1世帯1.7ユーロ、250円くらいの負担ですむ。購買力平価で200円くらい。1世帯3人としても1人100円未満で実現できてそれだけのメリットがある。

一般の人がエコファンドを通して出資することができる。最近売り出したファンドは、5%複利で20年間元本保証。20年後に2.5倍になって戻ってくる。

 そのお金はまっすぐ太陽光とか風力に向かい、20年間に渡って、クリーンなエネルギーを生み出し続ける、真のエコファンドといえる。日本のエコファンドは、様々な企業の株や債権を買い集めるだけで、お金の働きとして本当にエコかどうかわからない。

また「エコ・ファンド」や「ファミリーフレンド・ファンド」などの投資信託を買うことで、金融を通じて社会を良くすることも可能、とゆう話も非常に興味深いと思った。
この本、売れてるけど、そうゆう話をあまり周囲で聞かないのは何でかな、とふと疑問に思った。

環境問題への関心の高まりを受けて、既存のエコファンドにも投資資金が流入。預かり資産残高は12月で約1兆1000億円と1年前に比べ倍増した。今後も資金流入が続くと見越して、新規のファンドが設定されるという好循環を生んでいる。

 ネット証券も、個人投資家にアピールしやすいことから「エコファンド」を積極的に販売している。マネックス証券は、昨年1本だけだったエコファンドの扱いを6本に増やした。

 ただ、エコファンドは、投資先が限定されていることもあってリスク分散が難しいという弱点がある。大和ファンドの廣瀬明徳ファンド調査部長は「商品の特徴を十分に理解した上で、中長期的な視点から投資することが必要」という。

第1話で取り上げた「環境ファンド」ですが、今日の日経新聞の7面に「洞爺湖にらむ環境金融」で特集されていました。やはり、環境ファンドに注目がきてますねscissors。ゴア氏のジェネレーションのファンドについても取り上げられていますが、残念なのは、このファンドを単独で買えないことです。ラッセルのファンドは、ジェネレーションを含め、複数のファンドを組み合わせるようなので、せっかくの良さを消し去ってしまいそうです。本当に残念。

その歪みを計量的に発見して、是正する方向に賭けていくという手法に安心感を持てないのです。
 とどのつまり、市場は人間の心理の集計であり、人間が合理的な生き物と限らない以上、市場もまた非合理に動くことがありま。そして、その是正がどのように起きるかとかいつ頃起きるかいうことが合理的に計算できるとは思えないのです。