古屋さんの「世界の金融機関の環境ビジネスの潮流」

今週末、緊急な要件で日本に2週間ほど帰ることになった。ここ一年このようなことが多々あり、海外で生活する辛さをしみじみ感じる。

もし、日本に帰らなければ、国際通貨研究所の古屋さんとオックスフォードでお会いする予定でした。ちょうど、Personal Carbon Tradingの実行可能性(採算性)についての研究プロジェクトをいただいたばかりだったので、古屋さんとPCTの話をすることができずに残念だ。

その古屋さんの記事を偶然にGoogleアラートが拾ってきた。セリーズ・レポートの部分が興味深い。
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/080220/16789.html

(セリーズ・レポート)
 こうした一連の「金融機関の環境配慮行動に対する国際的評価」の潮流の中で、この1月に、あらたに興味深い1冊の報告書が世に出た。タイトルは、「銀行セクターにおけるコーポレートガバナンスと気候変動(Corporate Governance and Climate Change, The Banking Sector)」である。世界中の金融機関・環境団体の組織Ceres(注4)が気候変動問題に焦点を絞り世界の大手金融機関上位40社の気候変動への戦略的アプローチの実態を分析したもので、世界の金融機関がどの程度地球環境問題に取り組んでいるか俯瞰することができる。以下の図表の通り、上位10行は全て欧米系で、その内4行が英銀、3行が米銀である。残念ながら、アジア系では22位の三菱東京UFJ銀行が39点でトップである(注5)。


(図表)気候変動対応において高い総合評価を受けた銀行上位10行

順位 銀行名 国名 総合評価点
1 HSBC Holding PLC 英国 70
2 ABN AMRO Holding N.V. オランダ 66
3 Barclays PLC 英国 61
4 HBOS PLC 英国 61
5 Deutsche Bank AG ドイツ 60
6 Citigroup Inc. 米国 59
7 Bank of America Corp. 米国 56
8 Royal Bank of Scotland group PLC 英国 55
9 Fortis N.V. ベルギー 54
10 Goldman Sachs Group,Inc. 米国 53

(注)Ceres(2008)、"Corporate Governance and Climate Change, The Banking Sector"で公表された


2年ほど前にある赤道原則に関する研究調査で、銀行の環境対策を調べた事があった。その時も思ったのだが、銀行間でジェントルマングループみたいなものがあって、これらの上位の銀行の人たちは環境対策の会合を開いて、今後のトレンドを話し合っている。その時は日本の銀行の事は調べなかったが、彼らはこれらの会合に呼ばれているのだろうか? 古屋さんとお会いできたら、こんなことを聞けたのにと思う。

さて、日本に飛ぶ前にいろいろやっておかないと。

日本から帰ってきたら、ブタペストとパリの出張がまっている。また今年も罪悪感を感じながら飛行機に乗ることが多くなりそうだ。