公的機関は皇帝機関ではない

公的開発機関・銀行が「災害リスクの削減」を通常の開発政策に取り入れているか(メインストリーミングという)のレポート読んでくれといわれた。実名の公的機関が政策レベル、戦略レベル、国レベル、機関レベルで、メインストリーミングをしているかどうかのレポートだった。インターネットでも探せるはずと聞いたが、出てこなかったの所をみると、マル秘書類かもしれない。隠密同心に後ろから刺されるのも嫌なので、レポートの詳細は書かないが、興味深い内容だった。

やはりというか、全てのレベルで公的機関がメインストリーミングをするのは難しいのではないかなとおもう。なんというか、本中華で、やっぱり、民間機関の関わりが大事だと思う。

特に僕は、保険セクターに大きく注目、期待している。例えば、気候変動(地球温暖化)でかんばつが深刻になるとする。適応策のいっかんで、かんがい対策をして水資源を確保する手もある。しかし、この対策はコスト面であまり、効率が良いとはいわれていない。

変わりに、マイクロインシュランス(保険)を現地民にすすめる。かんばつで農作物が被害にあった場合、マイクロインシュランスがあれば、かんばつに強い農作物で新たに再出発するチャンスが与えられる。

さらに、良いことは、この保険の対策はスケールアップが可能な点だ。「現地レベル」のマイクロインシュランスから、「国レベル、機関レベル」の保険業、それから、「政策レベル、戦略レベル」の再保険業と、公的機関が簡単にできないボトムアップの対応策が可能かもしれない。スケールがアップが簡単にできない点はかんがい対策も同じであろう。国レベル、国際的な政策レベルでダム、用水路の建設が可能だろうか。可能だとしてもとてつもない予算が必要になる。


と、いってもマイクロインシュランスを再保険業までスケールアップさせたのは、インドだけだと聞く。そんなにうまくいく話ではないよな。


そこで、公的機関ですよ、奥さん。公的機関は皇帝機関ではないので、トップダウン的に全てを管理するより。マイクロインシュランスを再保険業までスケールアップをスムースに進める手助けをするといった、補助的な事をした方が効率が良いと思う。もっと具体的に公的機関ができそうな事は:

  • 保険業者が興味を示すように、需要をまとめる。すなわち、マイクロインシュランスをまとめる。
  • 保険業者は、実際の作物の成果より、気候を基準とした保険(Index based insurance)に興味を持っているので、気候変動の動向を探るツールや方法論の指導。
  • 保険業者と再保険業者が、マイクロインシュランスの機関とビジネスを始めるにいたっての初期段階のリスクの軽減、及びインセンティブを与える。

今、頭に合ったことを書きなぐったが、現実的な解決策だと思う。なかなか、満足。でも一番の満足は「公的機関は皇帝機関ではない」のだじゃれが思い付いたこと。今日のタイトルにしよっと。