ロンドンのテロ騒ぎで会議に遅れる。

落ち着いたので、ロンドンの事を書こうと思う。先週書いたが、金曜日にDFID(英国国際開発省)で会議にあったのでロンドンに行ってきた。テレビは見ないので、ロンドンでテロ騒ぎなどあったことも知らず、朝8時すぎに家をでる。会議は11時から。スムースに行けば、バスでオックスフォードからロンドンまで、1時間半で行ける。

「約束事、提出日、待ち合わせの時間は厳守」

型破りな人生を送っているが、これだけは守ると決めて生きているので、今回も「余裕をもって行動している。なかなかよろしい。」と、自分を褒めながらロンドンを目指していた。なかなか、バスが進んで行かないのが気づいたのは、ロンドンに入ってから。腕時計はもう10時を回っていたので、バスを飛び降りて、地下鉄に乗ることにした。

これがまた大失敗。何度もロンドンの地下鉄には裏切られているの、懲りない自分もなんだが、動いていない地下鉄にイライラ。この時すでに10時半。最速「インテルはいってる」状態で、次の手を計算。真剣に経済学のサンク・コストなんかで、「今まで地下鉄で待っていた時間を考えるな!」と、自分に言い聞かせて、出た答えが「ロンドン・タクシー」。

「やっぱり、ロンドンの交通はなんといってもタクシー。」「ロンドンのタクシーの運転手は、前頭葉も発達しているっていうし。」などなど、非常にポジティブな事が頭を回りながら、一段抜かしで地下鉄の階段を駆け登って外にでた。

しかし、20分後にはまたまた、「インテルはいってる」状態になっていた。タクシーが全然つかまらない。今回の会議では初対面の方に会うので、なんとか遅刻は避けたがったが、あきらめる。

携帯で30分ぐらい遅れそうと連絡してから、とぼとぼ地下鉄に戻る。運よく、地下鉄が動き出したので、地下鉄内で体力温存。ビクトリア駅に着いたら、「体育会系爆発!太陽にほえろ爆発!」で一気にDFIDまで、走り抜く。本気で、スケボーを持ってこれば良かったと思った。

結果、18分遅れ。サムライスタンダードでは許されないかもしれないが、イギリススタンダードでは、まあ、許容範囲でしょう。相手の方も、オックスフォードの出身で「交通に問題があるのは知っているからいいですよ」と言っていただいて助かった。肝心の会議は、実のある内容で今後の話も進みそうな良い展開であった。

満足して、帰路につく。バスのWIFIでメールをチェック。そこで、日本領事館からのメールで、テロ行為があり交通に影響がでていることを知る。

日本総領事館からのお知らせ
2007年6月29日

安全・テロ情報

ロンドン中心部での爆発物発見(29日午前11時現在):報道

当地報道によれば、29日午前2時ごろ、ロンドン中心部ピカデリーサーカス付近のヘイマーケット地区で、駐車中の車両から爆発物が発見されたとのことです。爆発物は、警察により安全化されましたが、同地区付近は、広範囲に渡り封鎖され、深刻な交通渋滞が予想されるとのことです。
本件に関し、29日午前11時現在、英側当局から正式な発表はなく、事件の詳細及び背景等は不明ですが、当面の間、テレビやラジオのニュース等で最新の情報を入手する等、ご注意願います。


その後も領事館から何度もメールをいただいた。

安全・テロ情報

ロンドン中心部での爆発物発見等:続報(29日午後6時現在)

1.29日、ロンドン市内中心部で爆発物が発見された事件等に関し、英政府当局による記者会見が行われ概要以下の発表がされました。

(1) 英警視庁クラーク副総監補(同日正午頃)
(イ)6月29日午前1時頃、ロンドン消防庁の消防隊員がヘイマーケットにあるナイトクラブ「タイガー・タイガー」で病人の手当のために呼ばれた際、近くに停車中の銀色のメルセデスから煙が出ているのを発見し、警察を呼んだ。
(ロ)英警視庁の爆発物処理班が車内を検証したところ、ガスボンベ、複数の容器に入ったガソリン、多数の釘とともに起爆装置が発見されたが、同班員により手作業によって安全に処理された。
(ハ)CCTVカメラの分析等による捜査を行う予定である。現時点、被疑者について推測したり、同ナイトクラブがターゲットと断定するのは早計に過ぎる。
(ニ)多くの人が集まるエリアに車両が停車していたため、もし爆発していたら多数の死傷者が出ていたであろう。

(2) スミス内務大臣(同日午後1時30分頃)
(イ)重要なのは、一般市民が常に警戒を怠らないことである。
(ロ)現在、警察が捜査を行っており、予断なく捜査を進めるための時間を警察に与えるべきである。

2.また、29日午後5時現在、当地BBCテレビに拠れば、不審車両が発見されたことによりロンドン中心部の通りであるパークレーン(ハイド・パーク東端側に位置する大通り)が封鎖された旨概要以下の通り報じております。なお、ロンドン中心部で発見された爆発物と本件不審車両との関連については現時点で特段の情報はありません。
(1)不審な車両があるとの情報で、パークレーンが約200メートルにわたり封鎖されており、車両が迂回させられている。
(2)また、警察は(パークレーンに隣接する)ハイドパークにいる人々に立ち退きを求めている。
(3)パークレーンの地下駐車場で不審な車両が発見されたことに関連しているとの情報がある。
(4)現時点、同車両に爆発物が積まれているのか否かは不明である。

3.(1)英国ではこれまでも、2005年7月7日にロンドンで地下鉄及びバスを標的とした爆弾テロ事件が発生し、多数の死傷者を出したほか、同月21日には地下鉄を標的とした爆弾テロ未遂事件が、また2006年8月には、航空機に対する爆弾テロを企てた容疑者が逮捕され、ロンドン・ヒースロー空港が一時閉鎖される事件が発生しております。
(2)英国内務省は、ロンドン中心部での爆発物発見や上記不審車両のテロとの関連、また、これら事件の詳細及び背景等は依然として不明としておりますが、現在のテロ危険度を引き続き「深刻(severe)」(上から2番目)としています。
(3)つきましては、当面の間、テレビやラジオのニュース等で最新の情報を入手する等、ご注意願います。

ロンドン中心部での爆発物発見等:続報(29日午後10時30分現在)

6月29日午後8時45分、英警視庁クラーク副総監補による本日2回目の記者会見が行われ概要以下の発表がされました。
引き続きテレビやラジオのニュース等で最新の情報を入手する等ご注意願います。

1.29日午前2時30分頃、1台目の車両が発見されたヘイマーケットとトラファルガー・スクエアーの間にあるコックスファー通り(Cockspur Street)において、青色メルセデス280Eモデルが駐車違反で切符を切られ、同午前3時30分頃、パークレーンの地下駐車場にレッカー移動された。

2.同車両に対しては、英警視庁爆発物処理班による検証が実施され、1台目の車両と非常に似た物質、すなわちかなりの量の燃料、ガスボンベ、釘が発見された。爆発物については、既に安全に処理された。

3.2台の車両は明らかに関連がある(clearly linked)と考えられる。

4.2台目の車両爆弾が発見されたことは、ロンドン市民が警戒を怠ってはならないとの事実を更に強化するものである。

英国のテロ脅威度の引き上げ(30日午後12時現在)

1.6月30日夜、英内務省は、英国の脅威度を上から2番目のsevere(深刻)から最高度のcritical(危機)に引き上げました。

2.また、同午後8時45分頃、緊急事態対処会議(COBRA)終了後、ブラウン英首相がテレビカメラの前において概要以下の声明を出しました。

(1)まず、昨日のロンドンにおける事件、そして本日のグラスゴー空港における攻撃(以下3.参照)に対し、献身的な努力を続けているすべての治安機関に感謝を述べたい。

(2)政府の第一の責任は、すべての英国民の安全を確保することである。したがって、脅威が高まっている点を考慮して、空港や混雑した場所における保安レベルを上げることは正しい判断である。

(3)すべての英国民に対し、警戒を怠らないようにお願いしたい。

(4)2台目の車両爆弾が発見されたことは、ロンドン市民が警戒を怠ってはならないとの事実を更に強化するものである。

3.英内相声明によれば、上記脅威度の引き上げは、29日2台の駐車車両から爆発物が発見されたこと及び30日午後スコットランドグラスゴー国際空港の到着ターミナル・ビル入り口に2名が乗ったSUV車両1台が突入し、炎上する事件が発生したこと等を受けたものです。
なお、地元警察の発表によれば、グラスゴーにおける事件はテロ事件として扱われております。同車両には可燃性の液体が積み込まれていたと見られ、29日にロンドンで爆発物を積んだ車両が発見された事件と類似性があり関連性があると見られています。乗っていた2名は警察に取り押さえられ連行されました。また、この事件のため、グラスゴー空港にいた乗客等は避難し、同空港は閉鎖されフライトの発着は午後12時現在中止されております。

4.これら事件の背景等は依然としてつまびらかになっておりませんが、引き続きテレビやラジオのニュース等で最新の情報を入手する等ご注意下さい。特にテロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう、テロの標的となる可能性がある場所にはできる限り近づかない、とりわけ空港や大勢の人が集まる場所では警戒する、周囲の状況に特段の注意を払うなど、安全確保に十分注意を払ってください。


容疑者は少しずつ捕まっているようである。今回は死傷者がでなくてほんとによかったとおもう。

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