企業の気候変動への適応問題

今朝、友人であり環境研究者のダレンさんから、この記事を読んでみてといわれました。
The Adaptation Tipping Point: Are UK Businesses Climate-Proof? http://www.cdproject.net/download.asp?file=CDP4_FTSE350_Adaptation_Report.pdf


以下は簡単な僕のレポートに関するまとめです。
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この論文はイギリスのオックスフォード大学にも属している気候研究所(UKCIP)と気候変動コンサルタントが書いた「企業の気候変動への適応問題」に関するレポートです。 コンサルタント二酸化炭素の排出(mitigation)だけでなく、気候変動へ適応問題(adaptation)に取り組んでいるのは、正直少し感心させられた。

このブログにも何度か書いたが気候変動は本来:

  • 二酸化炭素の排出(mitigation)と
  • 気候変動への適応問題(adaptation)

の両方を扱うべきである。しかし、一般的には二酸化炭素の排出のことしかほとんど議論されていない。

ですから、適応問題は基本的にビジネスでよく理解されていないという前提で、このレポートは書かれています。

ビジネスが気候変動で直面している2つの主なリスクは:
1. 訴訟
企業を「気候変動への適応問題を真剣にかんがえなかっただろ!」と訴訟するには「知識ポイント」言うものが必要です。そして、IPCCが報告するような一般的な情報と、セクターが出す特殊情報で「知識ポイント」が既に存在しているとレポートいっています。 つまり、今、企業はいつ訴訟されてもおかしくない状態にあると言えます。

2. ブランドイメージ、および評判
これらの例は:

  • 気候変動により、南部ヨーロッパが熱くなり過ぎ、人々は夏に南部ヨーロッパのリゾートに行こうと考えなくなる。
  • 洪水のリスク高い地域で、人々が銀行からローンと借りて家を買わなくなる。

正直、これらのことはもう皆さんも感じているのでは無いでしょうか。


そして、「気候変動にどれぐらいリスクと感じるか」いった質問を22のセクターにした結果はおもしろいものです。 銀行業、保険、財政セクターは、特に高いレベルの関心があります。逆に、自動車業界、石油、およびガス産業には、高いレベルの関心がありません。

これらはエネルギー資源に関連したリスクが考慮に入れられていないためだと思われます。例えば、気候リスクに関する話、石油の関連するビジネスが不人気になり、ビジネスが回らなくなるといったことは考えに入っていないわけです。

保険部門は適応性を長い時間、徹底的に考えているので、気候変動がどれぐらい財政的な衝撃与えるか知るためのバロメーターになると考えることができると書かれています。私が世界銀行で保険の専門家にインタビューしたとき、同様のコメントはもらいました。

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以上が本当に簡単な僕のまとめです。


これらの事実から、企業に気候変動への適応問題を真剣に考えさせるか1つの考えがでてきます。

銀行業、保険、財政セクターには、他の多くの産業にはない、高いレベルの関心を「気候変動への適応問題」にもっています。これらの「他の産業」は、ビジネスとプロジェクトを運営していくために基金と保障をこれらの金融セクターから必要とします。したがって、強いイニシアチブを銀行業、保険、財政セクターがこれらの「他の産業」に取ることができたら、多くの産業も「気候変動への適応問題」に真剣に取り組むかもしれません。



小学生の感想文のレベルの対策ですが、それができていない現状は悲しいものがあります。日本の社長さんもがんばってください。


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