飛行機に乗る乗らないの話

今週本当は、南アフリカに調査に行くはずだった。でも、今もオックスフォードにいる。6月は内モンゴルに調査に行くはずだった。でも、止めにした。

行かなかった理由はいろいろあったが、二酸化炭素の排出による後ろめたさもあった。どれだけ、二酸化炭素の排出しているかは簡単に、インターネットのカーボンオフセット*1のサイトで検索できる。今の所、お勧めの会社が無いので、リンクは張らないが、簡単に検索してみてイギリスから南アフリカまでの往復は大体、一人当たり1.9トンぐらい二酸化炭素を排出する。この分だけ二酸化炭素を抑制するには、一年間肉食から、菜食主義者になってもたりない*2

数年前、自分の一年間の交通で使う二酸化炭素の排出量を計算したことがあった。僕は車も持っていないし、ほとんど自転車かスケボーで通勤してる。計算の結果、どれほど環境フレンドリーな交通手段を日頃とっていても、一度長距離の飛行機に乗ってしまえばそれまでの努力は無駄になってしまった。

では、飛行機に乗らなければ良いかと言われたら、そうはいかない。アルゴア氏も「不都合な真実」の中で飛行機で忙しく飛び回っている。

飛行機に乗る乗らないの条件の一つに、「重要」かどうかを僕は基準にいれている。「重要」とは僕の代わりがいるかどうかで、もし、僕の代わりがいるなら僕は「重要」では無いとしている。とても、主観的な観測だが、この「重要」は僕の意思決定を楽にした。今回に南アフリカの場合、同僚が近くまで飛んでいたので、仕事をスワップしてもらって僕は飛ばないことにした。内モンゴルの件は面白そうな調査だったが、日本から僕の代わりでもっと適切な方がいたので、譲ることにした。もちろん他にも色々な断る要素はあったが、この「重要」かどうかの判断で自分を一歩踏みとどめることができたとおもう。

でも、これもアルゴア氏レベルになると、誰も代わりがいなくてその本人が飛ばなくてはならなくなるだろう。自分がそんな大物になるとは思えないが、頭にはいれておこう。

こんなことを書きながら、明後日日本に緊急に飛ぶことになった。僕の代わりは僕しかいない。今週はビジネススクールでの社会的起業家についての会合と、週末には13年ぶりにオーストラリアを自転車で廻った時の恩人に会うはずだった。しかし、今回の件だけでは、僕はアルゴア氏なみに「重要」だとおもう。だから、悪いけど全てをキャンセルしてまた飛びます。


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*1:二酸化炭素の排出に見合った分だけある会社にお金を払う。その会社が再利用可能なエネルギーなどに投資をする。

*2:カーボンオフセットの会社に頼むといった簡単な方法があるが、これも問題があるのでまた今度書きます。