デルの環境対策と選択の自由

茶店や空港などで新聞をひまつぶしに読むとき、大体、Financial Times(FT)を手に取ります。結構、ビジネスの話を読むのは好きなのだが、それと加えて再製紙の色に惹かれて手にとっている気がする。FTの新聞紙はなぜか薄いオレンジ色になっている。他の新聞に比べてその温かい色が良いのだろう。「再製紙なんてどうせ真っ白にならないから、きれいな色でも付けとくか」といった具合かも知れません。よい発想の転換ですね。

今日もざっとだがFTを読んだ。ひとつコンピューターのデルの創始者であるマイケル・デル氏の書いた記事が目を引いた。記事の内容はデルコンピュータ(以下デル)の環境対策である。ぱっぱっと読んだのだが、突っ込まれそうなところで別の対策、そこで突っ込まれそうだとまた別の対策、といったかんじで包括的に環境対策を書いていた。具体的には、英国では2020年までにオフィス機器が英国全体の30%のエネルギーを消耗するので、あまり電気を食わない新しいコンピューターにしてくださいとくる。でも、どんどん古いコンピューターを捨てることになって無駄じゃないと突っ込みたくなったら、コンピュータのリサイクルにもすごく力を入れていますとくる。でも、新しいコンピューターをどんどん作ってそれを世界中に配っているからその過程ですごくエネルギーを食っているよね、と思うと再生可能なエネルギーを促進しています、木を植えていますと来る。消費を煽るためのロジックだとしても、筋が通っているし包括的に環境に取り組んでいることには素直に賛同したい。

読んだ後、東芝、NEC、ソニーあたりもこんな感じで筋が通った環境対策をしているのだろうかと思った。もしそうなら、それをきちんと公にひろめているだろうか。デル氏が言いたかったことは「だれでも選択の自由がある」と言うことだ。デル氏の選択の自由とは環境に配慮したコンピューターを消費者は購入する、である。この部分ではデル氏を心から賛同致したい。