「レア・メタル市場の冷え込み」と南アの鉱山の村

レア・メタルの市場が冷え込む予想だそうです。

そして、今の資源エネルギーバブルは、中村氏によれば、2009年に弾けるのだそうだ。
中村氏は「レアメタルパニック」を記したのは、2007年はじめ。その頃の中村氏は「早く(レアメタル鉱山を)開発しなければ、また価格が下がってしまう・・・」と、かなり焦っている話を、レアメタルパニックでも記していた。


前回書いた南アフリカのの地域(ツバツ)もレア・メタル(希少金属)の鉱山開発が盛んで、今後10年で15の鉱山が開発される予定のそうです。


地域の中心都市はこのバブルで、それはもうすごい発展ぶりです。一年の間を置いて帰ってきたら目に見えて街が大きくなっていました。

このバブルがはじけたらどうなるでしょう。


15の鉱山が開発される予定が変更されるかもしれません。もしその変更が困難でもそれ以上の鉱山が開発される予定が縮小されることでしょう。


それはツバツの地域に色々影響を与えるでしょう。

「悪い影響」
いわずとも初めに考え付くのが経済的な発展の遅れ。鉱山で働ける人は前回も書いたととおり限られていますが、鉱山が町に落とす収入と仕事もあります。トリクルダウン(trickle-down theory)の影響です。

それから、食糧問題の改善がおくれる。「お腹をぺこぺこにして眠らなかくてはいけない」人はもういないといわれていますが、それでもバランスの取れた栄養を取れていない人が多くいます。収入が減れば必然的に良い食事が出来なくなります。


「良い影響」
外部からやってきて鉱夫によりエイズHIVが広まっています。鉱山の開発が遅れることで、この広まりが多少遅れる、又は改善されるかもしれません。

それから、水問題の解決。ツバツはもともと、水資源の乏しい地域です。そして、鉱山はとても水が必要な産業です。ですから、水資源を鉱山の周りにある村々か鉱山かどちらかに分配しなくてはいけません。今後15以上鉱山が増えるとなれば、必然的に地域のの村々に回る水が減ってきます。エンジニアリング的に大型のダムの建設の始まっていますが、気候変動で更なる水不足が予測されているので、思ったほどの解決にならないかもしれません。その鉱山開発のスピードが遅れれば多くの水が村に分配されるようになることでしょう。



問題のポイントは「鉱山開発のスピード」である。これを遅らせるか、突き進めるか、一長一短の影響があります。悪い影響は基本的に「お金の周りが悪くなること」でこれは代替案があると思います。例えば、地域政府が実験的に進めている「コミュニティー農業」。鉱山に回るはずの水の全てを使わなくても進められることでしょう。

良い影響は基本的に代替案がなさそうです。


こうゆう一長一短の影響の判断は難しいですね。最悪お金のことだけでない判断を地元政府と外資の鉱山会社はしていただきたいです。

資源価格高騰により日本が買取価格を上乗せしても採算が合うようなりつつあるそうです。希少金属を抽出する技術は日本企業にしかないそうです。

世界のプラチナ生産の8割を占める南アフリカで、電力不足のため鉱山の操業に支障が出ているため。投機マネーの流入も値上がりに拍車を掛けている。

これに対し、石油・レアメタル希少金属)の獲得や台湾の国家承認阻止を目的とする中国のアフリカ支援は増え続けている。日本のODAに占めるアフリカ向け援助は10・5%(17年)であるのに対し、中国のそれは4倍の44%に上る。「中国は国内の囚人をアフリカに送り、道路建設などの労働力として動員している」(外務省幹部)という情報もある。