地球科学の数値モデルの証明、検証、および確認

地球科学の数値モデルの証明(verfication)、検証(validation)、および確認(confirmation)
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/263/5147/641

一つのEUプロジェクトで環境モデルの検証(validation)にたずさわっている。日本語では、verficationとvalidationの違いを説明するの自分にはむずかしい。どれも検証や証明といった類の言葉が辞書に出てくる。環境モデルの場合、簡単にいったら、verficationはモデルが作者の意図しているとおりに動くかどうかで、validationはモデルが現実世界にマッチしているかどうか考えることである。

これらの事は大切ではあるが、前々から可能なことなのだろか、と思っていた。verficationはプログラミングなどの論理の問題であるのでまだ良いであろう。しかし、現実世界を実際知る由もないため、現実世界に対するvalidationは不可能では無いだろうか。そんな事を会議でよく討論していた。ちょっと古いが、上記のサイエンス誌の記事は、この事をよく説明している。研究室が閉ざされた世界としたら、色々な要素から成り立つオープンな現実世界では全ての要素をモデルに組み込むことは不可能である。したがって、モデルは確認(confirmation)するためにしか使用できない。自分の考えや偏見が間違っているかどうか、モデルで確認できる。しかし、モデルがあっているかどうかは検証(validation)できないであろういった話だ。これにはすごくうなずける。

これだけでも、十分モデルが現実社会で役立つ理由が書かれているが、僕はもう少し踏み込んで考えていきたい。その事はまた今度書きます。